世界各国の先住民族への公式謝罪
ここでは世界各国・各地域の政府の先住民族への公式謝罪について紹介したい。
多くの日本人は「国家の過去の行いを謝罪したのは日本だけ。他の国ではあり得ないことだ」と思い込んでおり、アジア諸国はもとより国内のアイヌ民族や琉球民族に対する謝罪すらも拒否する。だが実際には世界各国で様々な先住民族の権利回復運動が行われており、いくつかの国や地域では政府が先住民族への過去の行いを公式に謝罪している。
アイヌ問題が話題にのぼると「日本がアイヌにしたことよりも白人がアメリカ大陸やオーストラリア大陸の先住民族にしたことのほうがひどい」などと言い訳を並べ立てる日本人が多いが、例え過去の先住民族政策がどうであれ、少なくとも現在の先住民族政策において日本が他の国や地域に大きく後れを取っているのはまぎれもない事実である。
アイヌ民族初の国会議員として知られる故・萱野茂氏は生前、「私はこれまで19回諸外国を訪ね、それぞれの国の先住民族と交流を重ね、たくさんの話を聞きましたが、日本ほど先住民族の事を何ひとつ考えず無視している国は他にないという事に気づかされました」(『夜明けへの道』人間家族・特別号)と発言したが、これはまさにその通りで、日本政府も一刻も早くアイヌ民族への迫害の歴史を認めて公式に謝罪すべきである。
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