新疆問題の真実

当ページでは、チベットと同じく日本や欧米の反中勢力による中国バッシングの道具の一つとして政治利用されている新疆(しんきょう)ウイグル自治区に関する真実の情報を集める。

反中勢力は「中国政府はウイグル人を大量虐殺し、民族の言語と文化と宗教を弾圧し、民族浄化をしている」などと、中国政府を悪魔化している。しかし事実は全くの逆で、1949年の中華人民共和国成立以来、中国政府は新疆のインフラを整備し、教育や医療を普及させ、絶えず近代化に努めてきた。ウイグル族の言語も文化も宗教も保護され、新疆ウイグル自治区内のウイグル族の人口も順調に倍増しており、どこにも「民族浄化」などという事実が存在しないことがわかる。

新疆の内外で多発する分裂主義者たちによる武装テロが取り締まられ、テロリストが殲滅されている事実はあるが、それも中国の法に基づいた処罰であり、罪のない人々に対する虐殺などでは断じてない。にもかかわらず、反中勢力はこれを歪めて「中国政府はウイグル人を虐殺している」などと言い張っているのである。

台湾問題については「台湾問題の真実」を、チベット問題についてはトップページを参照のこと。



目次
1. 新疆問題の真実(Ver.1)
2. 新疆問題の真実(Ver.2)
3. 中国政府による新疆の近代化
4. 中国政府によるウイグル語の保護
5. ウイグル族の人口推移
6. その他、中国民族問題全般
7. 新疆ウイグル自治区関連サイト集



新疆問題の真実(Ver.1)


2017年11月30日にサービスを終了した「Yahoo!知恵ノート」より、中国史に詳しい人がまとめた新疆問題の真実の基礎知識を提供してくれる記事を復刻。



新疆は中国の土地の一部であり中国政府は新疆を弾圧していない

■新疆が中国の土地の一部である理由

下の地図は、漢王朝の領域で、現在の新疆ウイグル自治区が漢王朝の領土となっています。

下の地図は、唐王朝の領域で、現在の新疆ウイグル自治区が唐王朝の領土となっています。

下の地図は、清王朝の領域で、現在の新疆ウイグル自治区が清王朝の領土となっています。

つまり、中国五千年の歴史の中で、中国の王朝が新疆を支配した事があるから、新疆は中国の土地の一部なのです。

この中で、中国最後の王朝である「清朝」が出てきました。ある人は「清朝は満洲族の王朝であり、漢族の王朝ではない」と言っていますが、それを言う奴は中国を全然理解していないと言って良い程です。中国の歴史を見ると、ほとんどの王朝は周辺の異民族です。例えば、上の唐朝の地図があります。日本は中国に遣唐使を送ったり、玄奘法師がインドへ旅したりした時代はその唐の王朝の時代です。唐朝が漢族の王朝だと思っている人が沢山いると思いますが、実際は漢族ではなく、鮮卑族の王朝であったのです。漢族と周辺の異民族が共同して中華文化と文明を作り上げたと言っても良いでしょう。話は戻りますが、清朝は確かに満洲族の王朝でしたが、ほとんど漢化されています。隋朝から約1300年も行われた中国の昔の公務員採用資格試験「科挙」が清朝も受け継いでいました(ちなみに、隋朝も、唐朝と同じく鮮卑族の王朝)。満洲八旗の軍旗や清朝の国旗、皇帝服等には、漢族の神様でもある「龍」が描かれています。また、1906年に清朝の陸軍が成立しました。その軍歌の歌詞;

於斯萬年,亞東大帝國!
山嶽縱獨立幟,江河漫延文明波;
四百兆民神明冑,地大物産博。
揚我黄龍帝國徽,唱我帝國歌!

また、1911年10月4日に中国史上最初の国歌である清朝の国歌がつくられました。その国歌の歌詞;

鞏金甌,承天幬,民物欣鳧藻,
喜同袍,清時幸遭。
真熙r,帝國蒼穹保,
天高高,海滔滔。

このように、満洲族が使う満洲語ではなく、漢族が使う漢語が歌詞となっています。よって、清朝は中国の王朝の一つです。そもそも、中国五千年の歴史の中で、清朝の弁髪等の異民族の文化が入ったとしても、中華文化が途切れる事はありません。

■中国人民解放軍による新疆解放

1950年代、解放軍は新疆を解放しました。しかし、ほとんどの人はそれを「新疆を侵略している」と言うのです。「解放」という意味は不自由な束縛を解いて自由にしてやる事で、「侵略」という意味は他国を侵して土地を奪う事です。全然意味が違います。また、解放軍が解放する前の新疆は独立国ではなく、中華民国の「新疆省」でした。清朝滅亡後、中華民国がその領域を受け継いだのです。解放軍が新疆を解放する目的は、腐敗した国民党を追い出すだけであって、侵略でもないし、ウイグル族等をいじめたり虐殺したりする為でもありません。

■新疆ウイグル自治区の成立

新疆解放後に新疆ウイグル自治区が成立しました。しかし、ほとんどの人は「自治区は中国の植民地」だと言います。それを言う日本人は、日本は単一民族国家であるから、多民族国家の意識がないからでしょう。そもそも中国にはいくつかの自治区や自治県、自治州を設けていますが、それは何の為にあるのでしょうか?答えは、少数民族の領域を明確にする為です。少数民族を弾圧する為ではありません。

上の画像は、第四版人民元二元札で、一番右の人物はウイグル族が描かれています。これを見たら、少数民族の存在を認めているのだから、弾圧していないというのが分かります。

■言語

「中国政府がウイグル語やウイグル文字を無くそうとしている」と言われますが、実際は違うのです。人民元のどのお札にも、裏に5つの文字が書かれています。それは、「中国人民銀行」という中国語のアルファベット表記・モンゴル語・チベット語・ウイグル語・チワン語です。お札にウイグル語が書かれているのだから、ウイグル語やウイグル文字を無くそうとしていません

■宗教

「中国政府は宗教を弾圧している」と言う人がほとんどです。でも、実際は違います。中華人民共和国憲法第36条に「中華人民共和国の公民は宗教を信仰する自由がある。いかなる国家機構、社会団体及び個人も公民の宗教信仰または不信仰を強制してはならない。国は正常な宗教活動を保護する。いかなる人も宗教を利用して社会秩序を破壊し、公民の身体健康を損害し、国の教育制度を妨害する行動をしてはならない。宗教団体と宗教事務は外国勢力の支配を受けてはならない。」と書かれています。つまり、新疆ではイスラム教が信仰されていますが、中国政府はイスラム教も含め、その他の宗教も弾圧していません。

■中国政府によるウイグル族の生活支援

ほとんどの人は、「中国政府は少数民族をいじめや虐殺をしている」と言いますが、それは大きな間違いです。正しくは中国政府は少数民族の生活を支援しているのです。1952年、毛沢東はチベット代表団と会見した時、「清朝の皇帝や蒋介石は皆あなた方を抑制搾取していた。帝国主義も同じである。それによってあなた達の人口が減り、経済力が弱く、文化も発展出来なかった。しかし共産党は違う。あなた方を抑制搾取するのではなく、必ず民族平等を実行し、あなた方を支援して人口を増やし、経済と文化を発展させる。」というように述べました。実際、現在は西部大開発等によって、新疆も含め、西部が北京や上海のように発展している最中です。このように、中国政府は少数民族を弾圧していません。

■蛇足

これらとは関係無い事かもしれませんが、「ウイグルに旅行した」とか「ウイグルは中国の土地の一部」とか、「ウイグル」という単語を地名扱いにしているようですが、それは誤りです。「ウイグル」は地名ではなく、民族名です。そもそも新疆とは、ウイグル族・漢族・カザフ族・キルギス族・モンゴル族・ロシア族等、色んな民族が暮らす多民族地域です。



新疆問題の真実(Ver.2)


同じく「Yahoo!知恵ノート」より、上記とは別の中国史に詳しい人がまとめた新疆問題の真実の基礎知識を提供してくれる3つで1組の記事を復刻。



【新疆問題@】平和解放前の新疆も中国の領土だった

1949年の「新疆平和解放」を中国人民解放軍の侵略だと誤解している人がいます。しかし、平和解放前の新疆は中国の領土であったことは間違いありません。

新疆の歴史を見ると、前漢は西域都護府、後漢は西域長史府を設置して、それを三国志の魏が受け継ぎ、唐は安西都護府と北庭都護府を設置したりと、中国歴代の封建王朝が新疆を統括したことがあり、一時はいくつかの地方政権が新疆を分割統治したりと、それらが繰り返されていたのです。

清の時代からは本格的に新疆が中国の領土になり、以降の新疆は独立していないのが事実です。1757年から、清軍は西北地区に存在したジュンガル政権などを平定し、新疆にイリ将軍府が設置されました。アヘン戦争以降、新疆はロシアなどの列強に侵略されましたが、「左宗棠」は新疆で列強に侵略された土地を奪回し、そして1884年、新疆に新疆省を設置しました。この時に「新疆」という地名が正式に使われたのですが、新疆の意味は「新しい領土」ではなく、「新しい開発地」でもなく、「新しい征服地」でもありません。正しくは新しく復帰した領土(中国語で故土新帰)です。

清朝崩壊後、「新疆省」は中華民国が受け継ついでいて、盛世才などの中国の軍閥が新疆を統治したことがあったので、平和解放前の新疆は中国の領土でありました。新疆平和解放は「国共内戦」の一部であって、国内問題ですから、外国からの介入は不要です!

http://japanese.china.org.cn/ja-book/xinjiang/3.htm



【新疆問題A】中国政府はウイグル族を弾圧していない

「中国政府はウイグル族を弾圧している」「ウイグル族を漢族化している」と主張する学者がいますが、それらの説は大きな間違いです。中華人民共和国憲法第4条に「中華人民共和国の諸民族は、一律に平等である。…いずれの民族も、自己の言語・文字を使用し、発展させる自由を有し、自己の風俗習慣を保持し、又は改革する自由を有する。」と明記されているように、中国政府はウイグル族を含む少数民族を弾圧していません。しかし、あるウイグル族の人が法を犯したのなら、やはり罰を与えなくてはいけません。なぜなら、中国は無法国家ではなく、はっきりとした法治国家だからです。

「漢族を新疆に、ウイグル族を漢族地域に強制移住している」という説も間違いです。そもそも、多くの漢族は自分たちの地域にウイグル族を強制移住させたくはありません。上海などの都会ではウイグル族がいます。彼らは普通に働いていて、漢族から圧迫されるようなことはありません。しかし、上海などの都会で、ウイグル族のある人が自転車などを盗んだり、羊の肉を串にして売っていると思ったら、実は猫か鼠の肉を使っている、というような事件も発生しているのも事実です。また、ご存じのように新疆ではテロが頻繁に発生しており、漢族が新疆に行くとテロに遭う危険性が高いです。新疆は経済的に発展していますが、中国東部より遅れていて、新疆で働いても給料は少ないので、多くの漢族は新疆に移住ところか、旅行すら行きたくないのが真実です。

また、中国政府はウイグル族に宗教(イスラム教)を信仰する自由を与えています。新疆にはイスラム教の寺院であるモスクが多く存在しており、現在は破壊されていません。確かに「文化大革命」の時代などではモスクの多くが破壊されてしまいましたが、文革後はウイグル族や、イスラム教を信仰しない漢族なども募金などをしてモスクが再建されたのです。

ウイグル族の子供たちは中国語(普通話)を学習します。中国には56の民族があり、各民族は異なった言語を使用し、漢族でも地域によって言語が様々です(北京語や上海語、広東語など)。中国のどこに行っても言葉が通じるように、中国の首都・北京の言語である北京語を基本とした普通話を全国に普及するのは当然です。日本も中国と同じことをやっています。日本でも地域によって言語が異なり(東京弁や大阪弁など)、アイヌ民族は独自の言語(アイヌ語)がありますが、日本のどこに行っても言葉が通じるように、日本の首都・東京の言語である東京弁を基本とした標準語を全国に普及しているのです。ウイグル族の学校では中国語だけではなく、ウイグル語も必修科目となっており、新疆にある全ての看板には、漢字の他にウイグル文字も書かれているのです

http://japanese.china.org.cn/ja-book/xinjiang/6.htm
http://japanese.china.org.cn/ja-book/xinjiang/7.htm
http://japanese.china.org.cn/ja-book/xinjiang/8.htm



【新疆問題B】中華民国時代の東トルキスタン独立運動と新疆でのテロ事件

中華民国時代には二度の大きな独立運動が発生しました。特にひどかったのは、二度目の1944年に発生した「三区革命」でした。この事件以降、分裂主義者たちは多くの漢族を虐殺してしまいました。その中で中国東北地区の漢族は一人も生存者がいなかったのです。伊寧救済院にいる体の不自由な漢族や、漢族の小学生までを川に連れて、木の棒でたたかれました。三区革命で一般の漢族がどのくらい虐殺されたかはまだ確定されていませんが、大体2万から7万の間です。この事件では、このような恐ろしいことが発生したのです。拡散を希望します。

現在の新疆ではいつものようにテロが発生しています。テロでは罪のない民間人まで死んでしまうのです。もちろん、テロを起こしているのは中国の政府や軍隊などではなく、ウイグル族の分裂主義者たちです。テロ発生後、中国の警察はテロ犯行者を逮捕したり、射殺したりします。警察側のやっていることは正しいですが、ウイグル族を虐殺しているのではありません。法に基づいた処罰です。もちろん、中国は法治国家です。中国政府は新疆の社会を安定させようと、経済を発展させたり、ウイグル族などの少数民族の文化や宗教などを保護したりしているのです。しかし、テロリストたちは新疆の社会を破壊させているのが事実なのです。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-07/01/content_29281682.htm
http://japanese.china.org.cn/ja-book/xinjiang/4.htm
http://jp.chinaxinjiang.cn/02/02/200911/t20091124_10659.htm



中国政府による新疆の近代化


■写真で見る中国政府による新疆の近代化

1949年の中華人民共和国成立以来、中国政府は新疆のインフラを整備し、教育や医療を普及させ、絶えず近代化に努めてきた。

ここではその事実が一目でわかる写真を何枚か紹介したい。

※画像クリックで拡大。

ウルムチの街並み 新疆大学 新疆ウイグル自治区人民医院

新疆の山地に開通した高速道路 新疆の鉄道 ウルムチ地窩堡国際空港

新疆の文物を保存する新疆ウイグル自治区博物館 ウルムチにオープンしたケンタッキーフライドチキンの店 ウイグル語の教科書で学ぶウイグル族の小学生たち

■統計で見る中国政府による新疆の近代化

近年の新疆は2000年以降に実施された「西部大開発」戦略により、ますますめざましい経済発展を遂げている。新疆ウイグル自治区統計局のデータによれば、2012年には新疆の
GDP魚拓)は7505億元で1978年の192倍、1人当たりGDP魚拓)は33796元で1978年の108倍にまで増えた。

新疆のGDP 新疆の1人当たりGDP

1978-2012年 新疆のGDPと1人当たりGDPの変化
新疆のGDP 新疆の1人当たりGDP 中国全国平均の1人当たりGDP
1978年 39億元 313元 381元
1980年 53億元 410元 463元
1985年 112億元 820元 858元
1990年 261億元 1713元 1644元
1995年 815億元 4701元 5046元
2000年 1364億元 7372元 7858元
2005年 2604億元 13108元 14185元
2010年 5437億元 25034元 30015元
2011年 6610億元 30087元 35198元
2012年 7505億元 33796元 38420元

新疆の1人当たりGDPは中国全国平均の1人当たりGDPと比べても見劣りせず、1990年のデータに至っては中国全国平均を上回っていた事実を見れば、決して新疆は立ち遅れた地域ではないことがわかる。

そして次に列挙するのは近年の新疆ウイグル自治区の繁栄ぶりを示す数的事実の数々である。「新疆の歴史と発展」および「新疆の発展と進歩」などを参考に作成。

・ ウイグル族人口 ・・・ 361万0500人(1953年) → 1006万9300人(2010年)
・ 全少数民族(※)人口 ・・・ 454万人(1953年) → 1294万5000人(2008年)
・ 少数民族(※)幹部 ・・・ 4万6000人(1955年) → 36万3000人(新疆の幹部総数の51.25%、2008年)
・ 新聞の数 ・・・ 4種類(1952年) → 98種類(うち少数民族(※)の文字の新聞43種類、2001年)
・ 大学の数 ・・・ 1校(1949年) → 21校(2001年) → 32校(2008年)
・ 大学の在校生数 ・・・ 400人(1949年) → 11万人(2001年) → 24万1000人(2008年)
・ 中等専門学校の数 ・・・ 11校(1949年) → 99校(2001年)
・ 中等専門学校の在校生数 ・・・ 2000人(1949年) → 9万7300人(2001年)
・ 中学・高校の数 ・・・ 9校(1949年) → 1929校(2001年) → 1973校(2008年)
・ 小学校の数 ・・・ 1335校(1949年) → 6221校(2001年) → 4159校(2008年)
・ 学齢児童の入学率 ・・・ 19.8%(1949年) → 99.6%(2008年)
・ GDP ・・・ 39億元(1978年) → 7505億元(2012年)
・ 1人当たりGDP ・・・ 313元(1978年) → 33796元(2012年)
・ 財政収入 ・・・ 1億7300万元(1955年) → 178億700万元(2001年)
・ 道路の開通距離 ・・・ 3361キロ(1949年) → 8万900キロ(2001年) → 14万7000キロ(2008年)
・ 都市部の1万人当たり舗装道路 ・・・ 1.6キロ(1978年) → 15.7キロ(2008年)
・ 都市部の1万人当たりバス占有量 ・・・ 3.1台(1978年) → 13.2台(2008年)
・ 農民1人当たりの居住面積 ・・・ 10.20平方メートル(1983年) → 22.79平方メートル(2008年)
・ 都市部住民1人当たりの居住面積 ・・・ 11.90平方メートル(1983年) → 27.30平方メートル(2008年)
・ 住民1人当たりの預貯金残高 ・・・ 14元(1955年) → 1万1972元(2008年)
・ 住民1人当たりの消費水準 ・・・ 122元(1952年) → 4890元(2007年)
・ 農民のエンゲル係数 ・・・ 60.8%(1978年) → 50.4%(2001年)
・ 都市部住民のエンゲル係数 ・・・ 57.3%(1978年) → 35.5%(2001年)
・ 1人当たり食糧占有量 ・・・ 195.62キロ(1949年) → 426.60キロ(2008年)
・ 1人当たり綿花占有量 ・・・ 1.18キロ(1949年) → 141.52キロ(2008年)
・ 1人当たり肉類占有量 ・・・ 11.68キロ(1949年) → 53.85キロ(2008年)

※:ウイグル族、カザフ族、回族など、新疆にいる漢族以外の民族すべて。


さて、一体これのどこが反中勢力の言うような「ウイグルの歴史上最悪の暗黒時代」だと言うのだろうか?むしろ事実は全くの逆で、「ウイグルの歴史上最高の黄金時代」とでも言うべきであろう。



中国政府によるウイグル語の保護


反中勢力は「中国政府はウイグル人に対し、ウイグル語の使用を禁止している」などと言い張っている。しかしそれは次に示す何枚もの写真によって、一発で全くの嘘であるとわかる。

中国の新疆ウイグル自治区では、新聞やテレビなどのメディアや学校教育の場などで広くウイグル語が使われているのはもちろんのこと、一応中国語も併記されているとは言え街中の看板には全てウイグル語が使われているのである。

※画像クリックで拡大。

新疆日報という新聞のウイグル語版 ウイグル語の電子辞書 ウイグル語の教科書で学ぶウイグル族の小学生たち

中国人民元の紙幣にウイグル語併記 学校でもウイグル語併記 病院でもウイグル語併記

どの店の看板にもウイグル語併記 ケンタッキーフライドチキンの看板にもウイグル語併記 サリム湖の看板にもウイグル語併記

このように新疆のあちらこちらにウイグル語があふれかえっている事実を少し見るだけで、反中勢力の主張するような「ウイグル語の禁止」などという事実はどこにも存在しないのは一目瞭然である。



ウイグル族の人口推移


チベット族の人口と同じくウイグル族の人口も中国政府統治下で倍増している。

チベットと同じく新疆ウイグル自治区も反中勢力によって中国バッシングの材料に利用されている地域であり、「中国政府はウイグル人を大量虐殺して民族浄化している」なるデマが流布されているが、以下にまとめたウイグル族の人口推移を見ればそのデマの虚構性がよくわかる。

新疆ウイグル自治区のウイグル族の人口推移
新疆のウイグル族人口 新疆の全少数民族人口 *1
1953年 361万0500人 *2 454万人 *3 第1回国勢調査。
1982年 595万人 *4 - 第3回国勢調査。
1990年 721万4400人 *2 - 第4回国勢調査。
1998年 813万9500人 *2 - -
2000年 834万人 *5 1096万9600人 *3 第5回国勢調査。
2007年 965万1000人 *6 - -
2008年 - 1294万5000人 *6 -
2010年 1006万9300人 *7 - 第6回国勢調査。
出典・脚注
*1:ウイグル族、カザフ族、回族など、新疆にいる漢族以外の民族の合計人口。
*2:陝西省民族事務委員会 2010年1月15日魚拓)。
*3:『八、民族の平等・団結、宗教信仰の自由の堅持』(新疆の歴史と発展)魚拓)。
*4:中国語オンライン辞書魚拓)。
*5:『チベット族とウイグル族の主な居住地域』
*6:『五、各民族の平等・団結を堅持する』(新疆の発展と進歩)魚拓)。
*7:中国民族報 2012年7月5日魚拓)。

チベット族の場合と同じくウイグル族の人口も一貫して急増している以上、例え中国政府によって「殺された」者たちがいたとしてもごく少数に過ぎず、多くは反政府勢力やテロリストなどに対する然るべき取り締まりと処罰の域を出ないものである。



その他、中国民族問題全般


「Yahoo!知恵ノート」より復刻。中国の民族問題の全般について。



中国の少数民族政策

「中国政府が少数民族を弾圧などをしている」といった学者の説がありますが、そのような説は100%嘘です。

■中華人民共和国憲法の確認

前文(一部)

中華人民共和国は、全国の諸民族人民が共同で作り上げ、統一した多民族国家である。平等、団結及び相互援助の社会主義的民族関係は、すでに確立しており、引き続き強化されるであろう。民族の団結を守る闘争の中では、大民族主義、主として大漢族主義に反対し、また、地方民族主義にも反対しなければならない。国家は、全力を尽くして全国諸民族の共同の繁栄を促進させる。

第4条

中華人民共和国の諸民族は、一律に平等である。国家は、すべての少数民族の適法な権利及び利益を保障し、民族間の平等、団結及び相互援助の関係を維持し、発展させる。いずれの民族に対する差別及び抑圧も、これを禁止し、並びに民族の団結を破壊し、又は民族の分裂を引き起こす行為を禁止する

国家は、それぞれの少数民族の特徴及び必要に基づき、少数民族地区の経済及び文化の発展を促進するように援助する。

少数民族の集居している地域では、区域自治を実施し、自治機関を設置し、自治権を行使する。いずれの民族自治地域も、すべて中華人民共和国の切り離すことのできない一部である。

いずれの民族も、自己の言語・文字を使用し、発展させる自由を有し、自己の風俗習慣を保持し、又は改革する自由を有する。

第5条

中華人民共和国は、法による治国を実行し、社会主義の法治国家を建設する。

国家は、社会主義の法秩序の統一と尊厳を守る。

すべての法律、行政法規及び地方法規は、この憲法に抵触してはならない。

すべての国家機関、武装力、政党、社会団体、企業及び事業組織は、この憲法及び法律を遵守しなければならない。この憲法及び法律に違反する一切の行為に対しては、その責任を追及しなければならない。

いかなる組織又は個人も、この憲法及び法律に優越した特権を持つことはできない

※注意
中華人民共和国は法治国家であることを頭の中に入れておきましょう。

■少数民族を含んでいる中国の法律を一部紹介

「民族区及び自治法」第10条

民族自治地方の自治機関は当地の各民族による改革と独自の風俗習慣を保つ自由を持つ。

「中華人民共和国刑法」第147条

国家機関の役人は、少数民族の風俗習慣を不法に侵犯してはならず、違反した場合、その情況次第では懲役2年以下の刑に処す

「中華人民共和国国旗法」第7条

春節が伝統休日ではない少数民族の地区の場合、国旗を掲揚するかどうかは、各民族自治区地方の機関が決めることができる。そして民族各自治区や自治州の記念日や民族伝統の祝日には、中国の国旗を揚げることを強制しない。逆に規制もしない。

「中華人民共和国婚姻法」第36条

民族自治区の人民代表大会においては、その常務委員は、法の原則を守りつつも、当地民族の習慣や結婚生活の具体的の情況により、変則的補足的な規定を設けることができる。

「中華人民共和国都市計画法」第14条

都市計画を行う場合、民族自治区の情況にあったものでなければならない。民族伝統とその地区風情特色を保つようにしなければならない。

「中華人民共和国集会デモ法」第2条

民族の伝統習慣的な団体行動は、この法律の規制を受けない。

■その他

一人っ子政策

中国では人口の多さが世界一で、増加を止めるために、政府は「一人っ子政策」を実施していますが、対象は漢族のみであり、少数民族には一人っ子政策を実施していません

漢族と少数民族の結婚

少数民族と漢族の夫婦の間に子供が生まれた場合、その子供を少数民族の籍を選ぶのは常識となっています。そのためか、中国の少数民族の比率で、1953年では5.89%ですが、2000年では8.41%に増えたのです(いずれも中国の人口普査による)。少数民族と漢族の夫婦の間に子供が少数民族籍を選ぶことによって、少数民族の人口が増加したのです。

※ポイント
一つ言えることは、漢族には少数民族より有利な条件はないことです。中国政府(または少数民族)が漢族を弾圧していると言ってもいいほどです。



3日間の内モンゴル旅行で見た中国の少数民族政策。

Yahoo!知恵袋では、「中国は少数民族を弾圧している」というような書き込みが目立ちます。私はそんな中、今年の夏休みに中国の団体ツアーと一緒に内モンゴルへ行ってきました。

最初は内モンゴル自治区の首府・フフホトへ飛行機で行きました。フフホトの空港の案内板には漢文と英文だけではなく、モンゴル文字も書かれていました。それ以外にも、フフホトだけではなく、内モンゴルにあるレストラン、道路名、観光地、建物など全ての看板にモンゴル文字が書かれているのです。また、ツアーガイドに聞いてみると、内モンゴルの学校教育で、小学生からモンゴル語を学び、後に中国語や英語を学んだりしているそうです。このように、モンゴル族の言語は消滅されずに、現在も使用されているのです。

内モンゴルのシラムレン草原にも行きました。そこでは馬乗り体験の他に、モンゴル料理を食べたり、モンゴル族の民族衣装を試着したり、モンゴル族の演技を観賞したり、夜はモンゴルゲル(蒙古包)で滞在したりと、内モンゴルしかできないことを体験することができました。

もし、中国が少数民族を弾圧したり、モンゴル族を漢族化させているのなら、なぜ上記のように、看板などにモンゴル文字が書かれていたり、モンゴル族固有の生活習慣などを体験することができたのでしょうか?中国は少数民族を弾圧していない、モンゴル族を漢族化させていないのが真実なのです!

確かに、中国のモンゴル族は中国語(普通話)を学習します。中国には56の民族があり、各民族は異なった言語を使用し、漢族でも地域によって言語が様々です(北京語や上海語、広東語など)。中国のどこに行っても言葉が通じるように、中国の首都・北京の言語である北京語を基本とした普通話を全国に普及するのは当然です。日本も中国と同じことをやっています。日本でも地域によって言語が異なり(東京弁や大阪弁など)、アイヌ民族は独自の言語(アイヌ語)がありますが、日本のどこに行っても言葉が通じるように、日本の首都・東京の言語である東京弁を基本とした標準語を全国に普及しているのです。

以上の内容は事実ですが、信じたくなければ実際に内モンゴルなどへ行って下さい。「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、本やインターネットなどを頼っているよりも、実際に現地に行ってみると分からないことがたくさんあるのです。



中国の民族問題や領土問題などを語る前に読んでほしい以下の文章。

書籍:歴史の交差路にて―日本・中国・朝鮮
著者:司馬 遼太郎・陳 舜臣・金 達寿

P57〜58

陳 公式には、元も中国だったんです。異民族というのは禁句なんです。便利なことばがありまして、“少数民族”より“兄弟民族”という表現のほうがいいんですけれども、元だって清だって、つまり

モンゴル族だって満州族だって、中華民族なんです。

上海の空港にいまでも「中華諸民族団結万歳」というスローガンが出ていますが、タテマエとしてはすべて異民族じゃないんです。

司馬 そういう態度は、

ヨーロッパ的な国家概念でみるより、文明主義とみるべきなんでしょうね。

元でも清でも、中国の版図を拡げる上で、ものすごく役に立っている。たとえば元において、はじめて雲南省は中国領になった。それまで漢民族圏とのあいだに断続した関係があって、またかぼそい隷属状態も存在したけれども、実際の完璧な西洋式概念での領土というものになるのは元の時代です。

清の時代にさらに大きくチベットまで含まれるでしょう。そして彼らの故郷である東北地方とか、それ以前の元の場合はモンゴル高原のすべてが、彼らが滅んだあとは漢民族圏になるわけです。つまり中国のものです。

右の漢民族圏ということばを、四捨五入して、誤差を覚悟でいえば、“中国”になるわけです。中国というのは今様のことばですから、もっと確かにいえば、「中華」とか「華」というものに光被する圏内に入ったことになる。これはおもしろいですな。

陳  清朝でも「我が中華は」ということばを使っているんですよ。

中華イコール漢じゃない

清の乾隆帝がイギリス使節マカート二ーに、ジョージ三世宛ての国書を渡していますが、その中にも「我が中華は……」とやっています。

司馬 くりかえすようですが、「中華」は西洋概念における領土思想というより、中国だけがもっている文明主義のことばですね。

ウイグル人も中華の礼教にやや浴した

漢文を知らんでも偉い人に頭を下げたらそれでいいんです。文明主義的な版図であること、ヨーロッパ風の領土思想とは、歴史の性質がひじょうにちがうので、これは近代(清末)になってからたいへんな混乱と相克を生む。



中国の国旗や国章などについている5つの星を誤解するな!

中国の国旗や国章など、中国に関連するものの中で1つの大きな星と4つの小さな星があります。大きな星は中国共産党で、4つの小さな星はそれぞれ労働者・農民・知識階級・愛国資産家を表します

しかし、ある説では、大きな星は中国本土で、4つの小さな星はそれぞれ満洲・内モンゴル・新疆(ウイグル)・チベットを表す場合がありますが、そのようなことは絶対にありません。そもそも、単一民族国家の日本とは全く違い、中国は56の民族(満洲族・モンゴル族・ウイグル族・チベット族も含む)が暮らす多民族国家ですから、「中国本土」という言葉自体がよろしくありません。中国本土は主に漢族が多く暮らす地域とされていますが、中国は漢族国家ではありません

1949年6月16日の全国人民政治協商会議で、中華人民共和国の国旗を制定することが決定され、色んなデザイン案がありました。そのデザイン案は赤地に1つの大きな星(中国共産党あるいは中国人民)を表すと、黄河・長江・珠江を象徴する水平線を黄色で描いたものでありましたが、水平線によって赤地が分断されてしまい国家分裂のように見えたり、また、大きな星の下に小さな星が4つ縦に並ぶデザインもありましたが、小さな星に上下があるのは妥当ではないとして選ばなかったのです。

もし、大きな星が中国本土で、4つの小さな星がそれぞれ満洲・モンゴル・ウイグル・チベットを表す国旗だったら、絶対に選ばなかったでしょう。

大きな星が中国共産党で、4つの小さな星がそれぞれ労働者・農民・知識階級・愛国資産家を表し、さらに、小さな星それぞれの頂点のうち1つは大きな星の中心に向いており、これは人民が1つの中心の下に団結することを象徴しているから、現在の中国が使用している国旗が選ばれたのです。



新疆ウイグル自治区関連サイト集


新疆の歴史と発展
2003年の時点でまとめられた新疆ウイグル自治区の発展に関する中国政府公式提示資料集。
新疆の発展と進歩
2009年の時点でまとめられた新疆ウイグル自治区の発展に関する中国政府公式提示資料集。
ウイグル暴動関連重要記事目次
博識な日本人が親中寄りの文献と反中寄りの文献の双方に目を通した上で論理的にウイグル独立派のテロ活動の実態を暴くブログ記事の一覧。これを読めばウイグルの反中活動家ラビア・カーディルの正体がわかる。
「少数民族をいじめている」のは中国政府なのか?
「中国政府がウイグル族を弾圧するから新疆ウイグル自治区で暴動が起こる」という嘘を暴く記事。だが実は皮肉にも反中勢力が嫌う共産主義の計画経済を中国がやめ、市場経済に移行したことで発生した経済的な問題が暴動の原因だったというオチ。



ホームに戻る