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平和解放後のチベットの社会・経済発展データ
然し中には、少数派であるが以前から、”中国によってチベット人の生活は良くなった、しかしそれはほとんど意味がない”とする論者も居られた。それが石濱裕美子氏(早稲田大学教授)である。たとえば氏は、次のように述べていた。 「翌一九九三年、中国政府は国庫から六四〇六元を支出して、パンチェンラマの遺体をおさめる仏塔殿を建立した。この仏塔の建設にあたって中国政府は、五穀、薬、珍宝などをつめた宝瓶を埋蔵する着工儀礼から、遺体を塔に奉納する儀礼にいたるまですべてを忠実に伝統にのっとっておこない、チベット仏教文化の尊重を内外にアピールした」(参考文献3;p.429)。 「しかし、国際社会での評価も無視できないことから、中国政府はチベット人を経済的、文化的に優遇する政策を打ち出すことによって、諸外国に理解を求めようとしている。チベット自治区では主要な僧院の復興に中央政府から多額の予算がつき、北京においてもチベット「平和解放」の四〇周年を記念して一九九一年に蔵学研究中心、蔵医院などが設立され、チベットの文化を保護する旨が対外的にアピールされている。チベット文書籍の出版活動も他の少数民族の書籍に比べて圧倒的多数におよんでいる。このような優遇政策に恩恵を受けるチベット人のなかには、独立を望まない層が生まれてきていることもまた事実である。中国政府の懐柔政策が功を奏してチベット人が現在の位置にあまんじるか、支援者の声に押されてチベットが独立を獲得するかは、ひとえに多民族国家中国の、今後の政治運営のゆくえにかかっているといえよう」(同p.431)。 このように、氏は大体において中国支配下でチベット人の生活は向上していっていると見ている。その上で「チベット独立」を支持する理由を示唆する文章がある。それが「宗教への規制撤廃を」と題する石濱氏へのインタビュー記事である。 「-中国は「農奴解放」をチベット統治の正当性の根拠としている(聞き手)。 石濱 旧チベットの貧困層がひどい生活をしていたのは事実だ。しかし・・多くの一般チベット人が現状に不満だったかといえば、そうではなく、高僧を伏し拝んで感涙にむせんでいた」(読売090307)。 お分かりだろうか?チベットではダライ・ラマの大便と小便をこねて「薬」なるものを作り、それを一般民衆は有り難がっていた。子供を箱詰めにして寺院建設の人柱にし、年貢を完納しないと地獄に落ちるぞ、有り難い高僧の言うことを聞けば極楽に行けるぞと脅して支配していたのである。これを中国はやめさせようとしてきたし、ほぼそれに成功しつつあるのだ。ところがそれは石濱氏に言わせれば宗教の自由に反するからチベットを独立させて昔の状態に戻すべきであると。氏は様々な他のチベット独立を支持する主張もされているが、結局これこそがその決定的理由と考えられるのである。如何に中国がチベット人の暮らしを良くしようが、その宗教を完全に認めない限りチベット人の抵抗は続くと。 「信仰の自由」も重要である。中国当局も出来るだけそれを尊重している。しかし、人間にはそれ以外にも多くの人権があり、それらの調和が重要なのである。宗教の自由だけが突出して尊重されなければならない、故にオウム真理教に対しても一切官憲は手を出すべきでないなどと馬鹿げたことを主張してはならないのだ。ましてチベットで起きていることは他国の問題であり、中国の国内法に基づいて考えられるべき問題である。中国内のことは中国人が決めていくであろう。外国人があれこれと指図・命令すべきことではない(にも関わらず米国はCIAを使い、ダライ・ラマ14世のテロ活動を支援してきたし、日本人の一部はチベット支援と称して五輪聖火リレーへのテロを繰り返し、これを堂々と支持するある有名新聞まで有ったのである)。 (中略) 参考文献: (中略) 3.「中央ユーラシア史」(小松久男編/2005/山川) 4.「宗教への規制撤廃を(石濱裕美子氏へのインタビュー)」 (読売090307記事)
最高度の信頼です。人口学的データは極めて捏造しにくいのです。内的な整合性を持っていますからね。 ある日、誕生を登録された個々人は、死亡証明書にたどり着くまで、彼らの人生の節目節目で統計に現れてこなければなりません。だからこそソビエト政府は、かつて乳児死亡率が芳しくなくなった時、それを発表するのをやめたのです。 経済や会計のデータの場合とは全然違うのです。経済や会計のデータはやすやすと捏造できます。何十年もの間、ソビエト政府がやったように、あるいは、ゴールドマン・サックスのエキスパートたちが、ギリシャがユーロ圏に入れるようにその政府会計の証明書を作らなければならなかったときにやったようにね…。 (「経済指標は捏造できるが、人口学的指標は捏造できない」)